最近、なかなか予定が合わなくて時間が取れなかったのですが…久しぶりにLe Mange-Toutです!
いいですか奥さん、見た目ちょっとチンケっぽいのですが、全然チンケフレンチではありません、インナーにガリガリ攻め込む職人派ガッツリフレンチですことよ!
最初にある紅い小さなソフトドリンクは、今の短いシーズンだけ登場する紫蘇ジュース。紫蘇ジュースって言うと紫蘇紫蘇しててちょっと紫蘇キツイことが多いのですが、さすがLe Mange-Tout、レモンをさりげなくキリッと効かせてまろやかな紫蘇ジュースになってます。
オレンジのエスプーマにフルーツトマト、里芋にガッツリトリュフ(チョーうめぇ)、イクラと辛味大根、リードヴォーにタマネギ塩豚バラ肉、鮑、鳩。
中でもリードヴォーを支える豚肉が絶品(本体のリードヴォーじゃないのかよというツッコミは無しだ)ぎりぎりまで強く塩を効かせた豚をこれまたぎりぎりのところまでしっかり焼き尽くす、これに炒めタマネギの濃いエキスが入り込んで、めちゃくちゃ凝縮した旨さでガンガンアタックしてきやがるのです。これは旨いっっっっっ!このインナーのエッジの角度は谷シェフの真骨頂!憎いわ!キレッキレだわよ!ぅぉいつまでもぎゅむぎゅむ噛みしめていたい…
鮑も然り。
使ったのは海水と日本酒だけとはいえ、鮑の塩味をここまでしっかり入れて鮑が内側に持っている昆布の香りをちゃんとモッフリ出してきている、このキワの加減は、皿の端に塩盛るような中途半端な温いシェフは怖くてできないだろうな。肝のソースも、ざらっとした雑味を抜くためしっかり丁寧に必要な部分だけを抽出して使っている。鮑の肝が嫌いなオオノも美味しく食べれるこの肝ソース。そういえば谷シェフも鮑の肝ソースざらっとして嫌いなんだって。ですよねー、なんつって盛り上がっていたのですが(笑)いやほんと、ザラザラして変に色々エキスが濃ゆくて鮑の香りの足引っ張ってるんですよね、大抵の肝ソース。あれはアカン。
濃いエキスや凝縮された旨味は、イマドキの味覚の幅がないワカモノにとっては『辛い』と錯覚されてしまうだろう、だけど、要らんものは削いでどんどん落とし、残った必要なモノを綺麗に超圧縮して前面に叩きつけて行くのがLe Mange-Tout。
味の調整を客任せにした調理方法主体のチンケフレンチじゃない、素材に向かって正座して敬意を示した職人フレンチ。
んーでもねぇ。
今回のイクラは、全く『谷シェフっぽく』なかったな(笑)
なんつうか、え、これだけ?、みたいな、イクラはイクラでいいけどこうするコトなかったんじゃね?どうしたの?、みたいな、え谷シェフどしたの何してんの?、みたいな(笑)
シンプルに仕立てたいのはわかるけど谷シェフのシンプルはこうじゃないでしょうが、アカンて、コレなにしてんですか、このイクラはアカン。
……と、ちゃんと谷シェフに文句言ったのですが、文句言われた谷シェフがなんかすげぇ嬉しそうなのはなんでだ、『そかぁイクラはダメかぁ分かった覚えておくっ(嬉)』て、もー、職人だなぁ(笑)
【Le Mange-Tout(ル マンジュ・トゥー)】
住所:新宿区納戸町22
電話:03-3268-5911
定休日:日曜日
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市ヶ谷:Le Mange-Tout(ル マンジュ・トゥー)
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