いつ頃だったかしら、新橋のオッサンの聖地に面白いフレンチが出来たと聞いたんですよ。よくよく話を聞いて見ると、フランスで12年仕事をされた後、帰って来てすぐに店を開いたシェフなんだそうで、なるほどなるほど、あまりNIPPON-frenchに染まっていないかんじなんだな、と。そうしたら面白そうだから機会があったら行ってみたいなぁと。
というわけで、行って来ました。
新橋のおっさんエリアのど真ん中に新しいビルがありまして、そこの地下でした。
地下ということで若干複雑な形の入り口の空間ではあるのですが、奥に進めばあまり地下ということを感じない高い天井です。
どうでもいいんですが、なぜこの場所このビルなのかという素朴な疑問、これはシェフのこだわりの一つので、ビル自体の防災環境(避難経路・非常階段・非常エレベータなど)がしっかりしていること、そして完全なバリアフリーであること。盲導犬なども受け入れ可能であること、お店としてお客さんをどう受け入れるかの姿勢がフランス基準なんですね、なるほどー。
さて、今日のメニューは、事前にいろいろ相談しました。
参加人数が多かったので、苦手な食材や食べたい食材をがんがんリクエスト、すんません、とりあえず時期柄グルヌイユはリクエスト。
メインの肉は、ブレスの鳩とオマール海老の鉄板コンビです。
まとめてみますと…ここ数年の中で久しぶりに良い店登場!
チマチマとアミューズが続くようなチンケフレンチではありません。ねりねりしたペーストだの泡だの粉だので誤魔化すことは一切無く、必要ななところには煮詰めたソース(ともすれば塩辛いと勘違いされそうな)を使い、必要なところにはしっかりしたたっぷりソースも使ってあります。
手ぬるくなりがちな『塩』も怖がらずにバッチリ決めてあります。
全体を通して、その食材をどのように仕立てたいか、どうしてこのソースなのかがはっきり伝わる小気味の良い構成、そして食材の質も大変高いです。
どうよこのブルトンオマール様、久しぶりにこんな黒々、というか青々というか黒々としたオマール海老みましたよ奥さん!
そして途中で登場したこのゼリー寄せ。
がっつり鴨肉しかもこのレア感、フォアグラは非常に丁寧に手をいれてあります、ああぁぁぁ、ちょっとなにこれ美味い!うまいんスけど!このテのもが普通に出てくるのも久しぶりに良いなのですが、それでも久しぶりにうまいんすけど!ちょっとハーフサイズじゃなくてフルサイズでお願いします!次回そうリクエストしよう。
リクエストといえば、リクエストしたグルヌイユ。よくあるパターンは比較的ぽってりしたニュアンスに仕上げられたソースなのですが、これは非常に柔らかく優しく仕上げたグルヌイユにあわせてサラッとした緩いソース、あぁナルホド。添えられたホワイトアスパラも完璧。
フランスからやってきたフレッシュのヒラメ、うまーーーい!
ぶりぶりのオマール海老と鳩、うまーーーーーい!
いいぞいいぞいいぞぉ!
やっている事は鉄板で、おそらくフランス風(現地風)なのだとおもう。イマのフランス現地の生フランス料理を食べた事がないので、これは憶測なのだけれど、非常に『向こうっぽい』ニュアンスなのだとおもう。
なんだろうこの感じ。世間の流行りだのファッションだの柵だのそういうの一切スルーで、シェフが自分のやりたい事だけ拘って楽しくガンガン突き進んじゃってるこの感じ。シェフがやりたいことがお皿の上にガッツンガッツン表現されていて、非常に非常に小気味良い。
そう、ユニッソンと同じ感触なんですよね、これ、この心地よい驀進感!
よし!いいぞ!
今度その得意技の熟成牛食べに行くから!ジビエの時もよろしくね!
またひとつ、通うのが楽しみな店が増えましたよ
次世代のフレンチはしっかりと育ってきています。
あ、そうそう。
ワインは、初期の頃は若
魅力的なワインがおおぉ?!というくらいお値打ち値段で並んでおりました。これはすごいかも。
そしてチーズもなかなか頑張って面白いチーズをたくさん揃えてありました。
ソムリエさんの一人がアピシウスで担当されていたんですね、他ではお目にかかれないようなちょっと個性的なチーズや、お店の人が毎回キチンとお酒で洗って(!)育てているウォッシュもありますよ。
それからワインバーも併設されていますので、ワインと料理をちょっと2皿とかワインとチーズだけ、なんていう利用も出来るそうです。あ、ちゃんと事前に予約してくださいね。
【Restaurant La FinS】
住所:港区新橋4-6-1 新橋プラザビルB1
電話:03-6721-5484
定休日:日曜日・月曜日
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新橋:Restaurant La FinS(ラ・フィネス)
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